介護士と介護福祉士違いとは?
2022.07.13掲載
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仕事内容

介護施設で働いている人は、介護士や介護福祉士と呼ばれています。

この2つの名称は一見すると同じように思えますが、実は別物なのです。

介護士と介護福祉士の違いがよくわからないという人もいるでしょう。

そこで今回は、介護士と介護福祉士にはどのような違いがあるのか解説していきます。

 

 

◆介護士・介護福祉士とは◆

 

はじめに、介護士と介護福祉士の違いからみていきましょう。

 

・介護士について

介護士は、介護職に従事している人の総称です。

“士”と付いていることから、何か資格を取得しなければいけないと思っている人もいるでしょう。

しかし実際は、介護士になるためには特別な資格は必要ありません。

介護士ではなく、介護職員や介護スタッフと呼ばれる場合もあります。

 

・介護福祉士について

介護福祉士は、介護士に含まれる職種のひとつです。

介護士になるためには特別な資格は必要ありませんが、より専門的な知識を身に付けるために資格を取得する人も少なくありません。

数ある介護関連の資格のひとつに含まれているのが、国家資格でもある介護福祉士です。

国家試験に合格した人は、介護福祉士と名乗れるようになります。

 

 

◆介護士・介護福祉士の資格の違いはある?!◆

 

介護士と介護福祉士には、資格の違いがあります。

続いては、それぞれの資格についてみていきましょう。

 

・介護士の資格

介護士は、前述したように特別な資格を持っていなくてもなれます。

介護サービスを提供している事業所で働いていれば、どなたでも介護士と名乗れるのです。

無資格でも介護士としてお仕事をできますが、働いている中でステップアップを目指したいと考える人も多く見られます。

ステップアップを目指す場合は、介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修を修了し、介護福祉士を取得するという流れが一般的です。

介護福祉士を取得後は、実務経験を積んでケアマネジャーなどさらなる上位資格を目指していく人が多いです。

 

・介護福祉士の資格

介護福祉士は、国家資格です。

国家試験に合格しなければ、名乗ることができない資格となっています。

介護士として働き始めて介護福祉士の取得を目指す場合は、実務経験3年以上と介護福祉士実務者研修の修了という2つの条件をクリアしなければいけません。

介護福祉士実務者研修は、介護士として働くために必要となる介護過程や認知症に関する知識などを学べます。

介護に関する専門家として、より深い知識を身に付けるための研修です。

国家資格のために創設された研修というわけではなく、介護士のスキルアップを目指すためにスタートしました。

介護福祉士は、介護についてより専門的な知識や技術を有しています。

そのため、介護業界における資格保有者のニーズは高まりを見せています。

 

介護士は、介護職員として事業所で働いている人全般の総称なのです。

介護福祉士は介護士の中でも、国家資格に合格した人という違いがあります。

基本的な部分は同じですが、細かい部分を見ていくと差が生まれます。

 

 

◆お仕事、給与、待遇の違い◆

 

介護士と介護福祉士では、お仕事に内容や給与、待遇にも違いがあります。

具体的にどのような違いがあるのかご紹介します。

 

・仕事内容の違い

介護士が担っているお仕事は、それぞれが持っている資格によって異なります。

入浴や排泄介助などの身体介助は、ホームヘルパーの場合だと介護職員初任者研修修了など何らかの資格を持っていないとできません。

介護施設で働いている無資格の介護士は、身体介助もさせてもらえる場合がありますが、転倒などのリスクがあるので資格を持っている方が望ましいとされています。

このような理由から無資格の介護士ができるお仕事は、清掃やベッドメイキング、洗濯、買い物代行など日常生活をサポートするものが多くなりがちです。

国家資格である介護福祉士を持っている人のお仕事は、利用者の介護だけではなくスタッフをまとめるリーダーなども含まれます。

より幅広い仕事に従事できるのは、介護福祉士を持っている人なのです。

 

・給与や待遇の違い

同じ施設で働いている介護士でも、資格によって給与に差が生まれるのが一般的です。

資格手当を支給するケースが多いため、支払われる給与に差が出ます。

介護福祉士を持っている人は、リーダーや管理職を任されることもあるため、役職手当も支給されます。

その結果、資格を持っていない介護士と比べると給与に大きな差が出てしまう可能性があるのです。

 

介護士と介護福祉士には、このような違いがあります。

資格を持っていなくてもできる介護のお仕事ですが、お仕事内容が限られてしまうケースがあります。

利用者の介護を行いたいのであれば、介護職員初任者研修は最低限取得しておくと良いでしょう。

そして、実務経験を積んで介護福祉士実務者研修や介護福祉士の国家試験とステップアップしていくと給料や待遇面も充実していきます。

 

 

◆転職しやすいのはどっち◆

 

介護施設で介護士として働いている中で、転職を考える場合もあるでしょう。

では、他の施設へ転職する際に、介護福祉士を持っていた方が有利になるのでしょうか?

 

転職先に履歴書を出すと、どのような資格を持っているか、どのような経歴の持ち主なのか、といった点を確認されます。

即戦力として現場で働けることを示すには、介護福祉士を持っていた方が有利に働くのです。

介護職員初任者研修でも介護に関する知識を持っている証になりますが、より上位資格を持っているとさらに説得力が高まります。

介護福祉士は国家資格なので、実務経験などの条件をクリアしている場合は早めに取得を目指すと良いでしょう。

 

介護福祉士をすでに取得している人は、転職前の施設でリーダーなどの業務を担っていたケースもあるはずです。

そのような場合は、リーダーなどの経験を強みとして面接時に伝えることもできるでしょう。

リーダーなどの経験があれば、より即戦力として活躍できる可能性が高まるため、採用してもらいやすくなります。

 

 

 

介護施設で働いている人は、介護士や介護職員、介護スタッフなどと呼ばれます。

介護士は介護に関する資格を持っている人だけではなく、無資格の人も含むため、介護の仕事をしている人材全般を指す総称です。

そして介護福祉士は、介護士の中でも国家資格を持っている人になります。

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