ホームヘルパーは、利用者の自宅に訪問し、必要な介護サービスを提供するお仕事です。
「最期まで自宅で過ごしたい」と考える高齢者も多いことから社会的需要も高く、今後も施設や事業所の増加とともに求人数の増加が見込まれます。
今回は、ホームヘルパーの仕事内容をはじめ、向いている人・向いていない人の特徴やホームヘルパーになるための方法を紹介します。
介護業界で働きたい、ホームヘルパーの仕事に興味があるという方は、ぜひ最後までご覧ください。
◆ホームヘルパーの仕事内容◆
ホームヘルパーの主な仕事内容は大きく「身体介護」「生活援助」「通院時の乗降介助」の3つに分けられます。
・身体介護
身体介護とは、利用者の体に直接触れて行う介護のことを言います。
食事中の見守りや介助をする食事介助や、入浴時の洗髪や洗浄の介助をする入浴介助、トイレへの誘導やおむつ交換などを行う排泄介助のほか、歩行介助や更衣介助、体位変換など利用者の状態に合わせた介護サービスを提供します。
また、定められた研修を修了していればホームヘルパーであっても痰の吸引を行うことも可能です。
・生活援助
生活援助では一人暮らしをしている利用者の日常生活をサポートする介護サービスです。
居室や浴室など生活空間の掃除やゴミ出し、食事の準備や買物代行、洗濯や薬の受け取りなど、日常生活を送る上で必要なサポートを行っています。
利用者が家族と暮らしている場合でも、状況によってはサービスを受けられます。
・通院時の乗降介助
要介護認定1~5を受けている方であれば、介護保険タクシーと世慣れる通院時の乗降介助サービスを受けられます。
介護保険タクシーでは、通院時の乗降介助のほか、預貯金の引き出しや本人が行う必要のある買い物や申請手続きなどのサポートを行います。
あくまで、利用者が自立した生活を送れるようサポートすることが目的のため、ホームヘルパーが身体介護や生活支援の全てを行う必要はありません。
◆ホームヘルパーに向いている人とは?◆
利用者が自立した生活を送れるようサポートするホームヘルパーのお仕事は、いったいどのような人に向いているのでしょうか。
向いている人の特徴を詳しく見ていきましょう。
・責任感のある人
ホームヘルパーのお仕事では、ただ言われたことをやるだけではなく、自分で判断しなければならないこともあります。
どんな仕事でも責任感は必要ですが、特にホームヘルパーは自分の取った行動に責任を持つ必要があります。
・些細な変化にも気づける人
利用者の自宅に訪問し一緒に過ごす時間の多いホームヘルパーは、ちょっとした変化にも気づき、適切に対応することが求められます。
・臨機応変な対応が可能な人
一人の利用者を対象にサービスを提供するホームヘルパーは、その時々の状況に合わせて臨機応変に対応できる人が向いています。
効率よく仕事をこなすことも大切ですが、一人ひとりときちんと向き合って仕事することが大切です。
◆ホームヘルパーに向いていない人とは?◆
一方で訪問介護に向いていない人とはどのような人なのでしょうか?
・おおざっぱな性格の人
ホームヘルパーの仕事は、サービスを提供する時間が細かく決められているため、効率よく仕事を行う必要があります。
しかし、だからといって時間内にすべてが終われば良いと一つひとつの作業がおおざっぱな人は、利用者はもちろん家族、そして他のヘルパーにも迷惑を掛けることになりかねません。
思いやりを持ち、丁寧な仕事が求められる仕事のため、おおざっぱな性格の人には向いていないと言えるでしょう。
・効率の良さだけを重視する人
限られた時間内で業務を行うホームヘルパーにとって、効率よく仕事することはとても大切です。
しかし、介護は利用者の気持ちを尊重し相手のペースで動くことも大切です。
そのため、効率性だけを重視する人には向いていないでしょう。
・責任感がない人
基本的にホームヘルパーの仕事は、一人で利用者の自宅へ行き、サービスを提供します。
そのため、その時々の状況に応じて自分で判断することが求められますし、自分の下した判断には責任を持たなければいけません。
何でも人任せにするなど自分の行動に責任を持てない人は、ホームヘルパーの仕事に向いていないと言えるでしょう。
◆ホームヘルパーになるための方法◆
ホームヘルパーとして働くには、「介護職員初任者研修」「介護福祉士実務者研修」「介護福祉士」のうち、いずれか1つ以上の資格を持っている必要があります。
以下では、これらの資格について詳しく紹介します。
・介護職員初任者研修
全130時間の講義を修了し、試験に合格すると介護職員初任者研修修了者として認定されます。
受験資格は特になく、すべての方が対象です。
ホームヘルパーだけでなく、介護職全般で必要な資格なので、取得しておくと転職にも役立ちます。
・介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修の上位資格である介護福祉士実務者研修は、介護についてより詳しい知識や技術を身に付けることのできる研修制度です。
介護福祉士実務者研修は、介護福祉士の受験資格の1つとなっているため、介護福祉士を目指すのであれば取っておいて損はないでしょう。
受験資格は特になく、全450時間の講義を修了することで修了者として認定されます。
カリキュラム修了後の試験は定められていないものの、受講するスクールや通信講座によってはテストや課題提出が求められることもあります。
・介護福祉士
介護系の資格の中で唯一の国家資格である介護福祉士は、介護福祉士国家試験に合格すると取得できます。
受験するには福祉系高校または専門学校など養成施設を卒業していること、あるいは3年以上の実務経験と実務者研修を修了していることのいずれかに該当する必要があります。
試験は年1回、筆記試験と実技試験が行われます。
利用者の自宅に訪問し必要な介護サービスを提供するホームヘルパーの仕事には、責任感や臨機応変さ、そして些細なことにも気づける細やかさが求められます。
基本的に1人で利用者宅を訪問するため大変なこともありますが、その分やりがいも大きい仕事です。
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