介護の現場では多くの女性が活躍しているため、介護士と言えば女性というイメージが強いかもしれません。
しかし、近年男性職員が増加傾向にあり、今後の活躍が期待されていることをご存じでしたか?
そこで今回は、需要が高まっている男性介護士についてご紹介します。
今後、介護職に就くことを考えている人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
◆男性介護士の割合◆
公益財団法人・介護労働安定センターの「令和2年度介護労働実態調査」によると、介護業界において女性介護士の割合は72.3%、男性介護士の割合は20.9%となっており、男性は全体の2割ほどしかいません。
男女比率を見ると男性介護士の割合は低いですが、ここ数年で徐々に増えていることが分かっています。
女性介護士と比較するとその数はまだまだですが、介護業界では今男性介護士の需要が高まっているのです。
平成12年に介護保険制度が施行されて以降、施設に入所できる高齢者の条件が定められるようになりました。
要介護認定度によって決められるため、施設には要介護認定度が高い入居者が増加しています。
これに伴い、介護業界では力仕事ができる人材を求めるようになりました。
介護の現場では体力や腕力が必要となるシーンが多々あるため、力のある男性介護士の方がスムーズにサポートできる場合があります。
このような変化から、男性介護士の需要は高まっています。
◆男性介護士として働くメリット・デメリット◆
業界全体での割合は低いですが、実際に現場で活躍している男性もいます。
では、男性介護士として働く上でどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
以下では、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
・メリット
介護の現場では1日中動き回っていることも多いため、女性介護士にとって体力的な負担は大きいです。
また、体力に自信がない職員が身体介助を行うと、入居者が怪我をしてしまう可能性があるため危険です。
しかし、体力に自信がある男性が加わると現場の負担は大幅に軽減できます。
率先して力仕事をこなせば、入居者も安心して身を委ねることができる他、業務も円滑に進みます。
他にも、長期での活躍が期待されていることから、キャリアアップを目指しやすい環境にあることは非常に大きなメリットです。
女性は結婚や出産、育児などで離職してしまう人も多いですが、その点で言えば男性の離職率は比較的低いため、長期で働く傾向にあります。
割合の少ない男性は重宝されるため、働きやすいよう環境が整えられており、現場での経験を経て介護福祉士や介護支援専門員など、キャリアアップも目指しやすいです。
・デメリット
一方、介護職は女性の割合が高いため、現場に同性の職員が少ないことがデメリットとして挙げられます。
人それぞれ異なりますが、同性がいない職場で働くことをストレスに感じてしまう人もいます。
また、異性の介助がしにくいこともデメリットです。
中には異性の職員による介助に抵抗を感じる入居者もいるため、誠心誠意を尽くしてケアを行うことが重要です。
◆将来性はあるのか?◆
日本では高齢化が進んでいることから、介護職は社会的な需要が高い職業とされているため、この先仕事がなくなることはありません。
また、男性職員の数は年々増加傾向にあることから、今後介護現場で活躍する男性が増えることに期待が高まっています。
職員定着や離職防止を図るため、国や政府では介護職へ処遇改善加算を適用しています。
これにより、キャリアアップの構築強化や生産性の向上など、働く環境が改善されると考えられるでしょう。
施設では男性介護士が活躍する環境が整えられています。
◆男性介護士に向いている人の特徴◆
ここでは、介護職に向いている男性の特徴についてご紹介します。
・忍耐力と体力に自身がある
介護士は精神的にも体力的にも非常にハードな仕事です。
入居している高齢者の身体状況や要介護度は様々であるため、意思疎通が上手く取れない場合もあります。
そのような状況でもイライラせず、相手の話を聞こうとする姿勢を取れる人であれば、介護士の仕事が向いているかもしれません。
体力面でみると、現場では入居者の体位変換や入浴、着替えなど、人を抱えるシーンが多いため、体力に自信がある人であれば無理なく続けられます。
また、限られたスケジュールの中で多くの入居者をサポートしなければいけないため、施設内を頻繁に往復するようなこともあります。
立ったり座ったりすることも多く、腰痛に悩まされる介護士も多いようです。
・人と接することが好き
人間を相手にする仕事であるため、人と接することが好きな人であれば、介護士として適正があると言えます。
業務を通じて入居者と信頼関係を築くことで、コミュニケーションがより円滑にいきます。
高齢者一人ひとりが抱える問題を解決したい、何とかしてあげたいと思える人におすすめの仕事です。
また、入居者だけではなく、共に働く職員とのコミュニケーションも非常に重要になります。
介護の現場は何よりチームワークが大事なので、日頃から職員同士の交流を図るようにしましょう。
・観察眼があり臨機応変に対処できる
高齢者を相手にする仕事であるため、現場では常に入居者一人ひとりの様子や体調を注意深く見ていなければいけません。
些細な変化に気づくことができる能力を求められる現場であることから、観察眼を持っている人が向いていると言えます。
また、周囲の状況を把握して臨機応変に対処できる人も介護士として適正があると言えます。
多くの高齢者が入居している介護施設は観察する力、対応する力が求められる現場なのです。
今回は、男性介護士についてご紹介してきましたが、この記事を通して介護職は男女問わず活躍できる業界だということが分かりました。
現状では女性職員が多いというイメージがありますが、現場では多くの男性職員が活躍しています。
男性ならではの特性を活かしたいのであれば、介護職がおすすめです。
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