有料老人ホーム「介護付き」と「住宅型」何が違うの?
2021.11.24掲載
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施設形態
 

有料老人ホームへの入居を検討する際には、介護付き有料老人ホームの違いをしっかり把握し、自分に合っている方を選択することが大切です。

ここでは、介護付きと住宅型の違いをはじめ、入居条件や費用面についても詳しく解説していきます。

それぞれ施設によって特徴や特色は異なるため、ご自身やご家族に合った老人ホームを選ぶためにも、違いを押さえることが重要です。

 

 

■有料老人ホーム種類について

 

有料老人ホームとは、高齢者の生活を心身ともに健康に保つために必要である食事や介護、家事や健康管理の中からどれか1つでも提供している施設を指します。

そのため、提供しているサービスによって「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」など、種類は様々です。

以下では、それぞれの老人ホームのサービスの特徴について紹介します。

 

・介護付き有料老人ホーム

主に介護が必要な高齢者に対し、生活支援や身体介護、リハビリやレクリエーションを行ったり、食事のサービス提供をしたりしています。

提供している介護サービスには、施設の職員が行う「一般型」と、外部事業所による「外部サービス利用型」が存在します。

「介護付き」と名乗るためには、都道府県から指定を受けた基準を満たしている施設のみです。

 

・住宅型有料老人ホーム

自立した生活を送れる方から介護を必要とする方まで、幅広い高齢者が対象です。

ここでは、生活支援や食事サービスなどが受けられます。

他にも介護が必要になった場合にはサービス事業所と契約することで必要な介護を受けられます。

老人ホームの施設が介護サービスを行うことはありません

 

・健康型有料老人ホーム

身の回りのことを自分で行うことのできる自立した高齢者に対し、家事や食事などのサービスを提供している施設です。

健康な状態を維持することを目的としており、中にはスポーツジムや温泉などの設備が整った施設もあります。

そのため、要介護など介護を必要とする状態になった場合には退去しなければなりません。

 

ここまで老人ホームの種類について解説してきました。

他にも、サービス付き高齢者向け住宅という名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

サービス付き高齢者向け住宅は主に介護認定を受けていない自立した生活を送れる高齢者や、受けていたとしても軽度の高齢者が入居することのできる賃貸住宅です。

あくまで賃貸住宅なので、老人ホームとは異なるのですが、中には介護サービスを提供しているところもあり、最近では明確な違いのないサービス付き高齢者向け住宅も増えてきています。

 

 

■介護付きと住宅型の違い

 

介護付き有料老人ホームは都道府県から指定を受けた施設であり、介護サービスが充実しているのが大きな特徴です。

食事をはじめ、入浴や排せつの介助など日常生活を送るために必要となる介護サービスを提供することに加え、それを支えるための設備面も充実しています。

また、特定施設の指定を受けているため、介護サービスを受けた際の自己負担額も毎月定額となります。

一方住宅型の場合、自立している人や介護度の低い人の入居割合が高いことから、イベントやレクリエーションなどを積極的に行い、入居者同士が交流しながら生活することを目的とした施設が多いです。

 

 

■入居条件や費用面はどう?

 

ここでは、介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの入居条件や費用面について、詳しく解説していきます。

 

・入居条件

介護付きの老人ホームには「自立型」「介護専用型」そして「混合型」の3種類あり、種類によって入居条件は異なりますが、一般的に65歳以上の高齢者であることが求められます。

一方住宅型老人ホームの場合、基本的な入居条件は60歳以上であることですが、施設によっては60歳未満でも入居可能です。

施設によって特色が異なり、自立している人が入れるところから医療や介護が必要な人が入居できるところまで様々です。

 

・介護サービス

介護付き老人ホームの場合、そこで働いている施設の職員が直接介護サービスを提供しています。

そのため、入居者の介護状態に合わせたサポートを受けられるのが特徴です。

一方住宅型の場合、介護サービスを受ける際には必要なサービスを個別に外部事業所などと契約し利用することになります。

入居している施設からデイサービスに通ったり訪問介護を利用したりと、入居者の状態に合わせて自由に選択できます。

 

・費用

介護付きの場合、必要となる費用は入居一時金と月額利用料です。

月額利用料には家賃や食費の他、管理なども含まれている施設が多いです。

基本的に介護認定によって、自己負担額は決まっていますが、おむつなどが必要な場合にはそれら日用品の費用もかかります。

一方住宅型の場合、必要に応じたサービスを利用できるため、介護付きに比べて月々の費用は安い傾向にあります。

ただし、使った分の料金はかかるため、常に介護が必要な人にとっては割高になることもあるので注意が必要です。

 

 

■介護保険を利用した場合の負担額

 

介護保険は、原則介護サービス費用の1割ですが、所得額によっては2割または3割負担することで利用できます。

しかし、介護保険を利用するには「要介護認定」を受ける必要があり、介護度には要介護1~5、要支援1~2の7段階あり認定された段階によって支給限度額や自己負担額は異なります

老人ホームに入居した場合、毎月の負担額は入居する施設の種類や必要な介護サービス、要介護認定を受けているか、またはどの段階の認定を受けているか、そして個室かどうかなど様々な条件によって変わるため、一概に言い切ることはできません。

 

 

ここまで、介護付きと住宅型、それぞれの有料老人ホームの違いをはじめ、入居条件や費用面について詳しくご紹介しました。

どの施設にもそれぞれ特色があり、介護サービスを必要としている人であれば介護付き、自立した生活を送れる人なら住宅型など、入居者の状況によって向いている施設は異なります。

しかしながら、最近では介護サービスも多様化しており、施設や運営会社によって費用や設備、提供しているサービスも様々です。

そのため、入居している施設を選ぶ際には、費用はもちろん自身の必要としているサービスや設備は何なのかをしっかりと把握することが大切です。