ケアハラって何?定義や対処方法を詳しく解説!
2021.10.06掲載
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超高齢化社会や少子高齢化が進む現代社会において、働きながら家族の介護を行っている人が年々増加傾向です。

そんな中、介護のために介護休業を取得する人に対して嫌がらせや不当な扱いをするケアハラが問題となっています。

ここでは、ケアハラとはいったい何なのか、その定義の解説をはじめ、ケアハラが起こる原因や被害に遭った場合の対策方法をご紹介します。

 

 

■ケアハラって何?ケアハラの定義を解説

 

ケアハラとは「ケアハラスメント」の略で、家族の介護を行うために介護休業などを取得しようとする人に対し、嫌がらせや制度利用を妨害する行為を指します。

ここではケアハラの定義やその原因について、詳しく解説していきます。

 

◎ケアハラの定義

育児介護休業法に反するケアハラには、大きく分けて「嫌がらせ」タイプ「不当扱い」タイプの2種類があります。

「嫌がらせ」タイプは、介護をするために定時で帰宅することや休業を取得することに対して嫌みを言ったり、休業を取れないように業務を押し付けたりするなどの嫌がらせをする行為です。

一方、「不当扱い」タイプでは、介護をするために残業できないことや休業を取得することを理由に、不当に降格や解雇など人事評価を下げる行為が当てはまります。

 

 

◎なぜケアハラは起きてしまうのか

現代の日本は65歳以上の人口が全体の3割近い超高齢化社会と言われており、要介護者が増えたことで40~60歳代の現役世代が介護せざるをえない状況に陥っています。

また、昔に比べて共働き世帯は増加し、これまで介護を担っていた専業主婦が減少した結果、家族で支える必要が出てきました。

環境の変化が起こっているにも関わらず、「介護は妻の仕事」と考える人が未だにいることも要因の一つです。

原因があったとしても、ケアハラは育児介護休業法に違反する行為であり、許されることではありません

介護休業は法律でも認められている労働者の権利であり、行使することは労働者の自由です。

介護によって休業したからといって、その後の仕事や職場環境に影響が出るようなことはあってはなりません。

ケアハラは単なる嫌がらせではなく、育児介護休業法に反する行為です。

このような行為がある会社は適切な対処を取る義務があります。

 

 

■ケアハラの対策方法

 

現代社会において、ケアハラを防ぐことは非常に重要な課題です。

もし家族の介護に直面した場合には、利用できる制度を最大限活用することが大切です

ここでは、ケアハラを防止するためにできる対策についてご紹介します。

 

◎アウトソーシング(外部委託)をできるだけ活用する

介護の負担をできるだけ軽くするためにも、アウトソーシングし介護ヘルパーや施設の協力を仰ぐことが重要です。

家族が高齢や病気などの理由で介護が必要になった際には、介護保険の手続きを行いましょう。

 

◎介護休業給付が受けられるか確認する

介護休業を取得する場合、ケースによっては介護休業給付が受けられます。

休業による収入の減少を給付金によってカバーしてくれるため、介護休業を取得する際には介護休業給付が受けられるか確認しておくと安心です。

 

◎一人ひとりがケアハラスメントに対する理解を深める

ケアハラスメントの加害者になる最大の要因は、想像力の欠如にあります。

介護は誰の身にも起こり得るということをきちんと理解し、お互いが助け合いの精神を持つことが大切です。

決して自分には関係ないと思わずに、一人ひとりがケアハラスメントに対する理解を深めることがケアハラの予防に重要です。

 

 

■もし被害に遭った場合の対処方法

 

もしケアハラの被害に遭った際には、どのように対処すべきでしょうか?

ここでは対処方法をご紹介します。

 

◎証拠を集める

ケアハラだけでなくマタハラやパワハラなどハラスメント全般に言えることですが、まずは証拠集めが重要です。

証拠がなければ立証はおろか、会社側に不当な扱いを認めさせ、撤回させることは非常に難しいです。

 

証拠を残すには、以下の方法が有効です。

 

①受けたケアハラの内容や日時をメモして残しておく

②メールやLINEなどのやり取りがあればスクリーンショットで保存しておく

③ICレコーダーやスマホのアプリで音声データを録音する

 

当事者の音声やメールなどを残しておくと非常に有力な証拠となります。

言われたことだけでなく、わざと大きな音を出すなどの威嚇行動の音声データも嫌がらせの証拠として使えます。

しかし、データで残すのが難しい場合は、後から修正できないようボールペンなどで日時や内容を記録しましょう。

 

◎社内にあるハラスメントの相談窓口に相談する

社内にハラスメントの相談窓口がある場合には、まずはそちらを利用します。

その際に、受けたケアハラの内容や証拠をまとめたものを用意すると、会社側も対応しやすいです。

会社側には労働者が健康で働けるよう配慮しなければならない義務があり、怠った場合には「安全配慮義務違反」に抵触する恐れがあります。

しかし、相談しても改善の環境が見込めない場合には、「ハラスメント差止要求書」を会社側に提出することもでき、法的には使用者責任として損害賠償請求が可能です。

 

◎労働基準監督署に相談する

育児介護休業法に違反している可能性のあるケアハラは労働基準監督署に申告できます。

もし、会社のハラスメントの窓口に相談したけれど解決しない場合には、会社のある地域を管轄している労働基準監督署に相談することが可能です。

会社に相談する前に労働基準監督署に行っても、まずは会社に相談するように言われることがほとんどです。

あくまでも会社に相談したけれど、何も策を講じてくれない場合の手段として考えておきましょう。

その場合には、ケアハラの内容や事実がわかる証拠を持っていくことが大切です。

 

 

家族の介護などにより、止むを得ず休業を取得している人に対し、不当や嫌がらせや扱いをする行為をケアハラと言います。

ケアハラは育児介護休業法に違反する行為で、人権侵害につながる恐れがあります。

上記で紹介した社内窓口や労働基準監督署以外にも、厚生労働省の運営している労働条件相談ほっとラインや都道府県労働局、そして弁護士などに相談することも可能です。

もし、ケアハラに遭った場合には、今回ご紹介した対処法を参考に毅然と対応することが重要です。