看護助手の仕事内容とは?
2020.05.11掲載
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仕事内容

看護助手とは、特別な資格や経験がなくても看護チームの一員として患者に接しながら働けるやりがいのある仕事です。看護師や准看護師とは異なり、医療行為に携わることはできませんが、看護師のサポートをしたり、患者のお世話をしたりと、医療現場には欠かせない存在となっています。では、具体的にどのような仕事を任されるのでしょうか。
この記事では、看護助手の仕事内容について詳しくご紹介します。

資格がなくてもできる看護助手とは

看護助手とは、病院やクリニックなどの医療現場で看護師の補助的な役割をするのが仕事です。看護師のような国家資格を持たないため、採血や注射などの医療行為はできません。仕事の多くは、看護師の指示を受けて行います。
仕事内容には、入院患者の身の回りの世話や介助が含まれるため、介護の資格やホームヘルパーの経験を生かして働いているという人もいます。医療現場で看護師や准看護師の数が不足していることや、特別な資格を持っていない未経験者でも働けることなどから、学生や主婦など幅広い年齢層の人が看護助手として医療現場で活躍しています。

看護助手の働き先

看護助手の働き先は、医療機関です。一般病棟や療養型病棟、慢性期病棟、急性期病棟、外来、手術室、訪問看護ステーションなどで勤務します。
「病院」では、看護助手にも看護師と同じように夜勤があります。病院とはベッド数が20床以上ある医療機関のことで、24時間を交代制で入院患者の看護にあたります。一方、ベッド数が19床以下の医療機関は「クリニック」(診療所)と呼ばれます。看護助手の勤務はシフト制を採用しているところが一般的です。ただしクリニックでも、入院病棟があれば夜勤がありますので、事前に夜勤の有無や手当についての確認をしておきましょう。

看護助手の主な仕事内容

看護助手の仕事内容は、病院によって異なりますので、あらかじめ求人情報をしっかりと確認しておく必要があります。

一般的な仕事内容は、患者の身の回りの世話と看護師のサポートです。ベッドシーツの交換やベッド周りの清掃などといった環境整備、患者の食事の配膳や下膳、着替えの手伝いなどを行います。食事介助や入浴介助、排泄介助、おむつ交換、検査の付き添いなども看護助手の仕事です。寝たきりの患者には、数時間に一度、体位を変換して床ずれができないようにすることも必要です。また、歩行に不安がある患者に対しては、転倒しないよう見守ったり、車椅子を押したりして移動を助けます。

一方、看護師のサポート業務としては、診察時の手伝いや看護業務の記録をはじめ、看護師からのメッセージや検査結果を別の診療科や外来の医師に報告するメッセンジャーのような役割も果たします。病院内の掃除や医療器具の消毒、備品管理、患者の家族への連絡などの業務もあります。クリニック(診療所)のような小規模の医療機関では、受付業務も担当します。

看護助手の魅力と大変なところ

看護助手の魅力

大きな魅力の一つは、国家資格や医療現場の勤務経験がなくても看護チームの一員として働くことができる点でしょう。医療現場で看護師のサポートをしていくうちに、薬剤の種類や衛生材料の使い方など、医療や介護に関する知識が少しずつ身に付いてくることも期待できます。そのため、看護助手の中には、経験を積んで准看護師や看護師、介護士へのステップアップを目指している人もいます。
また、入院している患者の身の回りの世話をすることで、患者本人や家族から感謝されたり、頼りにされたりすることも多く、やりがいを感じられる仕事です。患者にとっては、長い時間顔を合わせる身近な存在となるため、治療の不安や悩みを打ち明けられる心強い存在です。人の役に立ちたいという気持ちや、思いやりのある人にとっては、充実感のある仕事と言えるでしょう。

看護助手の大変なところ

大変な点の一つは、患者の食事や入浴などの介助業務が多いことでしょう。介助をすることに慣れていない人が看護助手として働くと、排泄介助やおむつの交換で苦労する可能性があります。また、看護助手は看護師の手が回らない業務をこなすため、清掃や備品の管理といった雑用もたくさんあります。医療現場では少しの気の緩みが大きなミスにつながるため、看護師らから注意を受けることもあるでしょう。
「働いてみたものの、イメージしていた仕事内容と違う」ということがないよう、求人情報をよく読み、不明点などは面接時に確認することが大切です。