未経験で介護職を目指す人
2019.10.25掲載
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介護・福祉業界

未経験から、介護職にチャレンジしようとお考えでしょうか?
ご存じのとおり、超高齢社会を迎えている現在、介護職のニーズは高く、未経験者の募集も積極的に行われています。
ここでは、未経験で介護職にチャレンジする際に、あらかじめ知っておきたいことをまとめてご紹介していきます。

 介護業界の成り立ちと現状

介護業界はまだ新しい業界であることを知っておきましょう。
2000年の介護保険制度の開始によって民間企業による介護サービスの提供が全面的に認められるようになり、一気に規模が拡大しました。そして、このときになって初めて「利益の追求」「業務効率化」「サービス業」などの考え方が業界内に持ち込まれるようになりました。介護業界の規模を表す数字として使われる介護保険の総費用は、2014年度の当初予算10兆円。2000年度の3.6兆円から、業界規模は右肩上がりに推移しています。

新たな産業である介護業界は「人手不足である」という認識と景気の悪化とが相まって、多くの未経験者が介護市場へと流入しました。
そして、その結果として起こったのが、定着率の悪化です。
介護の仕事をよく知らない多くの転職者が安易に職に就き、「仕事がきつい」「給料が安い」といった理由で次々と辞めていくという事態が起こりました。まだまだ新しい業界として改革の途にある介護業界ですが、現状、人材の定着を図るための取り組みも積極的に行われはじめています。それと同時に、採用にあたっては「すぐに辞めてしまわないか」といった点をチェックされます。
介護業界に限ったことではありませんが、入社した先で「がんばる意欲」を重視されますので、「なぜ介護の仕事をしたいのか」について、まずは自分の意思を明確にした上で転職活動に臨みましょう。

介護職の仕事内容

介護職の仕事は、高齢者やサポートを必要としている人々の身の回りの生活を支援することです。
仕事の場としては、利用者の自宅や老人ホーム、デイサービスなどの施設があります。
無資格でも働ける仕事もあり、働きながら資格の取得を目指すこともできます。
介護福祉士、社会福祉士、ケアマネジャーなどの資格を取得することで、それぞれに専門領域でのステップアップをはかることが可能です。

雇用形態別の働き方 

正社員

未経験、無資格でも、正社員として募集を行っている事業者は多くあります。
大抵の場合がシフト制での勤務となります。事業者によって各種手当や昇給、賞与、退職金などの待遇は異なりますが、社会保険は通常完備されています。
現場の施設スタッフから仕事を始め、能力に応じてリーダー、施設長、本部での業務などへのキャリアアップ、キャリアチェンジが可能になります。

契約社員

契約社員の場合、一定期間での契約更新が行われます。
契約期間は、基本的には最長で5年とされています。
事業所によっては、契約社員から正社員への登用を行っているところもあります。

勤務形態としては、「常勤」と「非常勤」があります。
「常勤」の場合は月給制、「非常勤」の場合は日給制や時給制であることが多いです。
事業者にもよりますが、即戦力が求められるために、募集が有資格者に限定されている場合もあります。

派遣社員

派遣社員の場合、給与は時給制になります。
勤務形態としては週2~3日の限定勤務や、フルタイムでの勤務があります。

派遣社員には「有期雇用派遣」と「無期雇用派遣」があります。
「有期雇用派遣」の場合は同一の業務で最長3年という雇用期間の制限があり、「無期雇用派遣」では雇用期間の制限はありません。
また、紹介予定派遣として、正社員への登用を前提とした募集もあります。

パート・アルバイト

パート・アルバイトの場合、給与は通常時給制で、自分の都合によって勤務日数や時間を選択できる点が一番のメリットです。

多くの場合、一定の契約期間を定めての雇用契約がなされます。この場合も契約社員と同様に、5年を超えて契約の更新がなされた場合には労働者からの申し込みで無期雇用契約へと変更することが可能です。
自由に働けることから、パート・アルバイトとして10年、20年と長期にわたって同じ場所で働き続ける方も多くいます。