介護事務(ケアクラーク)の仕事内容とは?事務仕事以外の仕事もあるの?
2019.11.11掲載
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仕事内容

介護事務とは?資格は必要なの?

介護事務は老人ホームなどの介護施設や介護事業所などで事務をする仕事です。

老人ホームや訪問介護事業所などで介護保険サービスを利用した人は、利用金額のうち1~2割のみを自己負担します。

残りの8~9割は国や県などの負担となるため、老人ホームや訪問介護事業所などの介護事業所では、その残りの分を、各都道府県の国民健康保険の連合会に請求します。

決められた介護報酬のルールにしたがって、介護給付費明細書「レセプト」を書き、請求するのです。この事務作業をするのが、介護事務職です。介護保険制度についての知識が必要ですし、ソフトを用いてパソコンでレセプトを作ることが多いので、パソコンの基本的な操作技術も求められます。

こうした独特の介護事務に精通した事務職としての知識や技術を得るのが、介護事務資格です。

資格も国家資格ではなく、似た内容で複数の民間資格があります。資格試験は介護報酬請求業務が中心ですが、資格によって介護福祉制度全般に関する出題があったり、コミュニュケーションに関する出題があったりと、多少の違いがあります。

仕事内容は?

メインの仕事は「介護報酬請求業務」。だけど施設によって業務範囲はさまざまです。

介護事務(ケアクラーク)の重要な仕事といえば、介護報酬請求業務(レセプト作成)です。しかし、介護報酬請求業務だけが介護事務(ケアクラーク)の仕事ではありません。たとえば、ケアマネジャーの補佐的な業務も主な仕事のひとつ。ほかにも、窓口業務や電話応対をはじめ、労務管理や経理、施設の備品類の管理・発注、連携機関への連絡、提出書類の作成など、幅広い業務があります。

さらに職場によっては、事務系の仕事以外に、現場の仕事を手伝うケースも多いようです。応募職種が「介護事務」や「ケアクラーク」だから、デスクワークだけだと決めつけてはいけません。実は、介護事務(ケアクラーク)がどのような業務を担うかは、施設の規模や人員状況、事業者の考え方次第で異なります。事務系の仕事に専念できるところもありますが、もともと、“介護事務(ケアクラーク)と現場の介護業務の兼任”、として募集している事業者もあります。

介護事務(ケアクラーク)の求人の多くは、介助の手伝いも含めたオールラウンドな業務を求められることが多いのが現実です。だとしたら、「介護事務(ケアクラーク)なのに介助までするなんて…」とマイナス方向に考えず、介護業務に携わることをポジティブにとらえてみては? 介護事務(ケアクラーク)の仕事を続けるうえで、現場を知ることはきっと役に立つはずですし、仕事の幅も広がるでしょう。

また、介護職の仕事は、介護事務(ケアクラーク)以上にニーズがあります。正社員はもちろん、パートや派遣でもたくさんの募集があり、全国どこでも、何歳でもできる仕事。キャリアアップの道筋や、将来の安定性は介護事務(ケアクラーク)以上です。この際、思い切って介護職員初任者研修の資格を取ってみる、といったチャレンジもアリかもしれません。プライベートでの家族の介護にもきっと役立つことでしょう。