介護福祉士は介護業界で唯一の国家資格で、取得する方が年々増加傾向にあります。
今回は介護福祉士実務者研修のことを紹介しますね。
①介護福祉士実務者研修について
実務者研修とは、介護福祉士国家試験を受験するために、受講する必要がある講座です。
介護職員初任者研修の上位に位置づけられる資格で、質の高い介護サービスの提供のために、実践的な知識・技術の取得が目的です。
また実務者研修は受験要件がなく、介護経験が無い方でも挑戦できます。
②初任者研修との違いについて
＊初任者研修の基本的な情報＊
初任者研修は、介護福祉士国家試験を受験するために必要な資格ではないです。
また介護の基礎から学ぶことができるので、介護職を始めたい方にはおすすめの資格とも言えます。
＊実務者研修の基本的な情報＊
実務者研修は介護の基礎基本に加え、幅広い知識を取得します。
食事、入浴、排せつなどの日常生活の支援のみならず、たんの吸引や経管栄養といった医療ケアを学び実務に活かしたい方にはおすすめです。
＊実務者研修修了のメリット＊
1. 就職や転職に有利
実務者研修を取得することで、就職や転職で有利になる場合が多いです。
また事業所側は、サービス提供責任者を配置することで、介護報酬が減ることが無いので、事業所が安定します。
そのため実務者研修の資格があることで、就職や転職で有利です。
2. 収入や資格手当がアップする
実務者研修を修了すれば、収入や資格手当のアップが期待できます。
初任者研修や無資格よりも、収入が増える場合が多いです。
3. サービス提供責任者へのキャリアアップができる
実務者研修を取得することで、サービス提供責任者として活躍できます。
サービス提供責任者は訪問介護事業所で利用者が適切なサービスを受けられるように支援したり、ケアマネジャーやホームヘルパーに連絡や調整といった業務を担います。
4. できる仕事が増える
実務者研修を修了した後に、たん吸引や経管栄養などの医療的ケアを行うことが可能になります。
ただし、実際に医療的ケアを行うには、実務者研修家庭終了後に「喀痰吸引等研修」を受講する必要がありますので気を付けましょう。
5. 介護福祉士国家試験の受験資格を得られる
介護福祉士として働くためには、介護福祉士国家資格に合格するのが条件です。
介護福祉士を目指すルートは3つあります。
「実務経験ルート」 「養成施設ルート」「福祉系高等ルート」です。
また、すぐに介護福祉士国家試験を受験しなくても、キャリアビジョンがあるなら、実務者研修を受講するのが良いでしょう。
③実務者研修を取得するまでの期間について
実務者研修を取得するまでの期間は無資格者は約六か月、初任者研修の修了者の場合は約二か月かかります。
加えて、実務者研修を修了後に介護福祉士国家試験を受験する方は、試験に申し込みをする際に修了見込み書もしくは実務者研修修了書を提出する必要があるため、日程には気を付けましょう。
④実務者研修の試験難易度について
初任者研修より難易度は高いですが、しっかりと対策をすれば合格します。
実務者研修の修了試験は、合格するまで繰り返し挑戦できるためです。
ほとんどのスクールでは補講があり、修了試験当日に合格できなかった場合でも、日を改めて再受験が可能です。
⑤働きながら実務者研修の取得ができるかについて
実務者研修は働きつつ資格取得は可能です。実務者研修は、介護福祉士国家試験の「実務経験ルート」での受験要件に当てはまるからです。
実務経験を積むために働きつつ研修を受けられる制度が整えられています。
実際にスクールに通う方でも仕事と研修を両立させている方は少なくないです。
またスクールの中には曜日固定の週一回コースが設定されていたりと、働きつつ介護福祉士を目指す方に寄り添ったカリキュラムになっています。
