障害者支援施設とは?
2023.12.20掲載
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施設形態

障害者支援施設とは、障害を持ち、日常生活を送ることが困難な障害者を支援する社会福祉施設です。基本的な支援の内容として、食事、入浴、排泄などの介助や自立に向けた訓練など日常生活に必要な支援を実施しています。今回は障害者支援施設の種類や、実際に障害者支援施設で働く際のメリット・デメリットについてお話しますね。

 

障害者支援をしている施設の種類

 

◆障害者更生施設◆

利用者の障害に合わせ、リハビリ、訓練、治療を受けることができる施設です。

利用者が社会生活をしていく上で必要な訓練や、生活習慣を身につけることが主な目的です。

 

◆障害者授産施設◆

就業が困難な方を対象に、授産活動を通じて施設内での仕事に取り組むことで意欲や技術を身につけることが目的です。

※授産活動とは・・・社会参加や就労という目的をもって取り組む、ものづくりや作業のこと。

施設も二種類あり、施設内で居住ができるのが入所施設】施設が作成している日程に従い通所するのが【通所施設】に分類されています。

 

◆生活施設◆

24時間体制で、常時介護が必要な方を受け入れている施設です。主にリハビリ、介護、治療などを提供しています。

また、自宅での生活が難しい方のためにも訓練をしている所もあります。

 

◆地域利用施設◆

障害者の周辺地域で、デイケアやレクリエーション等を行っている施設です。

また、施設内に体育館や温水プールなどを完備している場合があります。

 

障害者支援施設で働く際のメリット

 

◆コミュニケーション能力が高くなる◆

障害者の中にはコミュニケーションが苦手な方もいますが、毎日少しづつ工夫しながら接することにより、コミュニケーション能力が高くなります。

障害者支援施設で働くことにより、障害ごとの特徴や対処法を学べることに加え、相手の気持ちに配慮ができるコミュニケーション能力を培うことができるでしょう。

障害者の方たちと長時間過ごすことで、個々の要求や意思疎通のスタイルを理解し、適切な支援を提供する能力が上がります。

 

◆自立や成功を共有できる◆

障害者の大変さを理解しているからこそ、一緒に楽しさや喜びなどを味わうことができます。

自立した生活を送ることが難しかったり、仕事に就くことが難しいこともあるでしょう。その分、成功体験を共有できることが、障害者支援施設で働くメリットともいえます。

 

◆知識や経験は他の施設でも活かすことができる◆

培った知識、経験、介護スキルなどは他の施設でも活かすことができます。主に、日常生活の支援や身体介助といった仕事などは介護施設等で仕事をする上で役に立つでしょう。

 

障害者支援施設で働く際のデメリット

 

◆夜勤がある◆

入所施設によっては夜勤があります。夜勤の生活リズムに慣れるまでは体調を崩しやすくなるため、体調管理には十分気を付けましょう。

 

◆意思疎通がうまく取れずに悩む方もいる◆

障害者施設で働いてみると、利用者との意思疎通をとることが難しいと感じる場面があります。自分が伝えたいことがうまく伝わらないことで、もどかしい気持ちになってしまい、自信がなくなり悩むことが少なくありません。

 

障害者支援の仕事に向いている人の特徴について

 

◆向上心がある◆

障害者支援の仕事をするためには、向上心を持つことが大切です。福祉全体の環境や制度は日々変わっており、法律改正も行われています。

常に「より質の高いサービスを提供する」ことを考えなければいけません。

職場から参加するように指示があった研修などはもちろんですが、自己向上のために積極的に情報を集めることも大切です。

 

◆相手の気持ちや考えを汲み取ることができる◆

前述した通り、障害者の方の中にはコミュニケーションがうまく取れない方がいます。その場合はまず、相手を気持ちを分かろうとする姿勢が重要です。相手の表情やしぐさから気持ちを汲み取れる方は向いています。

 

◆柔軟な対応ができる◆

障害者支援施設に限らず、施設で働いていると事故やトラブルが起こった時の対応力も必要となります。障害者の場合、トラブルに巻き込まれた場合に感情が抑えられなくなったり、突然パニック状態になることもあります。そのようなときに、利用者の特徴や気持ちを理解した上で柔軟に対応できる方が向いています。

 

〇障害者支援施設で働く事で、障害に対する知識や適切な技術を学び、自信が持てたり価値観が広がることもあるかもしれません。また、障害者支援施設で得た知識やスキルは介護職でも活かすことができます。