「腰痛があっても介護職に転職や復帰はできるの?」
介護職に就きたくても、そういう疑問を抱く方もいるでしょう。
今回は腰痛があっても介護職に転職や復帰できるかどうかを紹介しますね。
■介護職が腰痛に悩まされる3つの原因について■
介護職に就いている方の多くが、腰痛に悩まされています。腰痛になる原因は以下にあります。
【動作要因】
介助の動作や作業をする際に、利用者を抱える、中腰の姿勢をとるなど腰に負担がかかりやすい姿勢や動作となることが多く、それが原因で腰痛を引き起こしやすい傾向があります。
【経験年数が関係してくる】
介護の業界で長期勤務になると、疲れや身体への負担が蓄積されるのが現状です。
介護職は幅広い年齢層が活躍しています。介護士として活躍しつつ年齢を重ねるほど、腰痛を感じやすくなる要因の一つです。
【環境要因】
環境要因も腰痛の原因になります。例えば「部屋が狭い上に安全な移動がしにくい」「照明が暗く、転倒する可能性がある」「掃除が行き届いていないため滑りやすい」という具合に、環境も原因にあげられます。
働く環境が悪ければ、どれだけ気を付けていても腰痛になる可能性が考えられます。
■腰痛が心配な方におすすめな施設や職種について■
【介護度の低い人が中心の施設を選ぶ】
介護施設の中には介護度が低い利用者を受け入れている所があります。
腰に負担がかかってしまうのは、移乗介助、入浴介助、排泄介助などで利用者を抱える場面です。
介護老人保健施設や特別養護老人ホームなどは、介護度が高い利用者が多いため腰への負担がかかりやすい業務内容が多いです。
逆に、介護度が低い利用者が利用している施設なら、介護者の負担は少なめです。具体的には、ケアハウスやサービス付きの高齢者向け住宅は利用者も自立してます。
腰への負担が少ない施設を選ぶようにしましょう。
【ケアマネジャーや生活相談員の仕事を選ぶ】
ケアマネジャーや生活相談員は、事務作業が多くなるため現場より腰への負担は軽減できます。
管理者やサービス提供責任者も、マネジメント業務が中心なので現場に出ることが少ない事業所もあります。
ただし、そのような職種に就きたい場合は介護現場での経験や専門の資格などが必要となります。
ケアマネジャーは介護支援専門員、生活相談員は精神保健福祉士や社会福祉士などの資格取得が求められます。
無資格の場合、ケアマネジャーや生活相談員の仕事に就くためには長期的な計画が必要になります。
■介護業務における腰痛対策について■
【移乗介助】
移乗介助は、移動式リフトやスライディングシートなどの福祉器具を活用したり、無理に一人でやろうとせず、複数人でやった方が安全かつ負担も軽減できます。腰の負担を軽減する介助方法を研修や業務の中で学び、実践していきましょう。
【入浴介助】
入浴介助の際は転倒のリスクが高いため、利用者を支えたり浴槽からの出入り等で腰への負担も多くなります。可能な限り利用者の協力も得ながら無理なく介助を行う必要があります。
また、体が冷えると筋肉が縮こまってしまい、腰痛や肩こりの原因になりますので気を付けて下さい。
冬場は暖房で脱衣室を暖め、濡れていてもすぐに着替えができるように着替えを準備するなど、冷え対策をしっかりと行いましょう。
【排泄介助】
排泄介助は、トイレの順番待ちが起きたりすると、利用者を待たせてはいけないという焦りから力任せになる事例があります。力任せに介助を行うことで腰痛に直結しますので、利用者の様子を見ながら早めにトイレ誘導を行いましょう。