認知症は脳の動きの低下が原因で引き起こされる様々な症状のことを言います。
主な症状とは作り話や妄想、ひどい物忘れ、何を食べたのか思い出せないなどです。
そんな時、「認知症の方とどのような接し方をすれば良い?」「認知症の症状を緩和させる方法があるなら知りたい」など、悩みは尽きませんね。
今回の記事では認知症のことを紹介していきます。
■認知症の方との接し方について■
認知症の方は不安を抱えつつ生活しています。普段の生活の中で可能な範囲で不安を取り除くようにすることで、多くの症状は改善します。
まず、介護をする際に何気ない会話をしながらも、不安にさせないように気を付けながら接するようにしてください。
食事や入浴など何かを始める際には、本人が分かりやすい言葉で伝え、忘れることも想定しつつ繰り返して伝えます。
また、本人の心情に寄り添いつつ
1.驚かせない
2.急がせない
3.自尊心を傷つけない
の3つのないを心がけましょう。
■認知症の症状と対応について■
●徘徊をする
徘徊は一般的に目的もなく歩き回るイメージがあります。しかし実際は本人なりに徘徊する目的や理由などがありますので、止めさせるのは難しい事です。
具体的には、自宅にいるにも関わらず「家に帰りたい」と言っている場合は、子供の頃に住んでいた自宅のことを思い出していることも考えられます。
こういう場合は、本人の話にうまく合わせての対応を心がけてください。
●物盗られ妄想や被害妄想
「家族にお金や貴重品をとられた!」や「あなたが盗ったんでしょ!」と言い出すなど物盗られ妄想や被害妄想が現れることがあります。
これは認知症による記憶障害で、物をどこに置いたのかを思い出せないためです。
疑われた側は憤りを感じるでしょう、しかし怒ったり否定したりするのは良くありません。
まずは相手の話をよく聞き、本人に共感する言葉を選び、自分でなくしたものを見つけられるようにすることが大切です。
また、気持ちを他のことへ向けさせる声がけも効果的でしょう。
●何度も同じことを聞く、行動を繰り返す
何回も同じことを聞かれるとうんざりしてしまい、いい加減な対応になることがあります。
しかし本人は会話そのものを忘れているため、同じ会話を繰り返すので悪気はありません。なので丁寧に対応することが大切です。
いい加減な返答をすると本人の自尊心を傷つける可能性があります。
また独り言の回数が増えるのも認知症の特徴です。独り言に対し怒ってしまうと悪化するかもしれません、なので独り言は優しく見守ることが大切です。
待つことができずに同じ所を歩き回ったり、何度も立ち上がる行動を「多動」と言い、この行動は気持ちを理解して欲しいために自己防衛が働いてる時の行動です。
なぜ動くのか理由を聞き、本人の気持ちをくみ取るように心がけましょう。
◎介護疲れにならないための対策について◎
認知症の介護は、症状を理解した上で、本人に寄り添うことが大切です。しかし介護をする側が倒れてしまうと、その後の支援ができなくなります。
ここからは介護疲れにならないための対策を紹介します。
●介護サービスを利用する
介護保険の被保険者は、市区町村が実施する要介護認定で介護が必要と認定された場合は、様々な介護サービスを利用できます。
介護保険で受けることができるサービスは下記の通りです。
●介護の相談やケアプランの作成
●自宅で受けることができるサービス(訪問介護 、訪問入浴、訪問看護 、訪問リハビリなど)
●施設などに通所し日帰り、または短期間の宿泊を受けることができるサービス(デイサービス ・デイケア ・ショートステイなど)
●施設などで生活や宿泊をしつつ、短期間または長期間受けられるサービス(介護老人保健施設 ・特別養護老人ホーム ・認知症対応型共同生活介護 ・介護療養型医療施設など)
●福祉用具の購入や貸与
まとめ
認知症は出来るかぎり不安を取り除くなどをすることで、症状は改善します。なので本人の気持ちに寄り添った介護が大切です。
介護に疲れた場合は、介護サービスを利用することにより、心身の疲れも軽減しますので利用するのも一つの方法です。