老健は住宅復帰率に応じ、3つの区分に分類されておりましたが、2018年の介護保険法改正に伴い、区分が細かくなり「超強化型」「在宅強化型」「加算型」「基本型」
「その他型」の5種類に分類されております。
今回の記事では、超強化型老健のことを紹介していきますので、宜しければご覧ください。
◆超強化型老健は◆
老健は、介護老人保健施設の略称で、介護が必要な高齢者の住宅復帰を支援する施設です。
主に社会福祉法人や医療法人が運営しており、医師、看護師、理学療法士などの支援の元、日常の医療や介護のケア、リハビリ、食事や入浴などの多様な支援が提供されています。
超強化型老健は「超強化型」「在宅強化型」「加算型」「基本型」「その他型」の5種類に区分された施設の中でも、住宅復帰や住宅療養支援施設が高いと認められた施設です。
超強化型老健の5つの算定要件について
1.在宅復帰・在宅療養支援等指標が合計70点以上あること
2.退所をする時指導を行っている
3.リハビリテーションマネジメントを実施している
4.地域貢献活動をしている
5.充実したリハビリテーションを行っている
超強化老健に区分されるには、上記の5つの算定要件を全て満たしていることが必要になります。
算定要件については、一つずつ紹介しますね
1.在宅復帰・在宅療養支援等指標
.在宅復帰・在宅療養支援等指標には、10個ほどの評価項目があります。
各実績に応じ、点数が加算され、合計得点により「超強化型」などの区分が決定します。
1.在宅復帰率
2.ベット回転率
3.入所前後訪問指導割合
4.退所前後訪問指導割合
5.居宅サービスの実施数
6.リハ専門職の配置割合
7.支援相談員の配置割合
8.要介護4または5の割合
9.喀痰吸引の実施割合
10.経管栄養の実施割合
2.リハビリテーションマネジメント
リハビリテーションマネジメントの要件は、理学療法や作業療法、その他に必要なリハビリテーションを計画的に行いつつ、その評価を行う事が必要です。
入所者の自己実現や生活機能の向上のため、適切なリハビリテーションを提供し、要支援状態や要介護状態の改善や悪化の防止を目指していきます。
3.退所時指導等
退所時指導等の要件は、退所時の指導と退所後の状況確認の2つを満たしていることが必要です。
退所時指導は、入所者が退所をする際に、本人と家族に対し退所後の療養上の指導をすることが求められます。
4.地域貢献活動
地域貢献活動は、老健の入居者が地域住民と交流を深めたり、一緒に活動するなど地域に貢献する活動をしていることが必要です。
具体的な活動としては、健康教室、認知症カフェ、地域清掃活動や地域の夏祭りなどがあります。
5.充実したリハビリテーション
充実したリハビリテーションは、最低でも週3回の20分以上の個別リハビリテーションを行っていることが必要です。
◆超強化型老健のメリットとデメリットについて◆
デメリット
在宅強化型老健の中には、介護報酬の加算期間が終了した利用者に対し、半ば強制的に退居することを要求する施設もあります。
老健の特性を本当の意味で活かしていくことが、今後の課題となっております。
メリット
入居する際の在宅強化型老健を選ぶ際のメリットは住宅復帰率が高いことです。
入居者にとってリハビリなどの支援が手厚いので、早く在宅復帰をしたいという方にはおすすめです。
施設にとっても高い基準を満たしていますので、高い介護報酬を受け取れるメリットがあります。
◆まとめ◆
超強化型老健は住宅復帰や住宅療養支援施設が高いと認められた施設です。
入所する際のメリットは支援が手厚く、早く在宅復帰をしたいと考えている方には最適です。
しかしその反面加算期間が終了すると、半ば強制的に退居を求める施設もありますので注意が必要です。