社会福祉法人とは?就職や転職する方法や必要な資格について解説
2022.11.23掲載
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介護・福祉業界

 

介護のお仕事に就職や転職などで求人情報を見ていると、社会福祉法人の運営母体があることに気が付く思います。

「社会福祉法人って何?」「普通の企業と社会福祉法人と何か違いがあるの?」「働くには特別な資格が必要なのかな?」など求人情報を見ながら疑問が出てきますよね。

そこで今回は、「社会福祉法人とは」「社会福祉法人の介護施設に就職や転職する方法」「社会福祉法人の介護施設で働くうえで必要な資格とメリット」の3つを詳しく解説します。これから介護のお仕事にチャレンジしたい方や職場を変えることをご検討の方に読んでいただきたい内容になってます。ぜひ、最後までお読みください。

 

◎社会福祉法人とは◎

社会福祉法人とは社会福祉事業を行う公共性の高い民間団体になります。非営利法人(利益分配しない組織)として、現在の日本の福祉を支えています。詳しく説明すると、社会福祉法による社会福祉法人とは、「社会福祉事業を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設立された法人(社会福祉法第22条)」と定義されています。(厚生労働省HPより)社会福祉法とは社会福祉を規定している日本の法律です。法律の中で出てきた社会福祉事業も定められています(社会福祉法第2条)。下の項で見てみましょう。

 

〇社会福祉法人の主な3つのお仕事〇

社会福祉法人の業務内容は「社会福祉事業・公益事業・収益事業」の3つになります。

1.社会福祉事業

ご利用者が自立した生活を送れ、地域社会の一員となれるように援助します。

 〇第一種社会福祉事業・・・・特別養護老人ホーム・児童養護施設・障がい者支援施設・救護施設など

 〇第二種社会福祉事業・・・・保育所・訪問介護・ディサービス・ショートステイなど

2.公益事業

私たちの生活に欠かせない用役を提供します。

 〇子育て支援事業   〇入浴・排泄・食事等の支援事業   〇介護予防事業・有料老人ホーム・老人保健施設の経営

3.収益事業

本来の公共事業を支えるためや、資金の不足を補うための公益補助作業のことです。

 〇貸しビル・駐車場・公共的な施設内の売店など

法人の社会的信用を傷つけるおそれのあるものは、適切ではありません。また、社会福祉法人は非営利法人(利益分配しない組織)となりますが、利益が出てはいけない訳ではありません。収益はその団体が目的を達成するために使っていきます。(お給料を支払い雇うことは可能)。

 

〇株式会社と社会福祉法人の運営形態の違い〇

運営形態には適切なサービスを通して利益を最大限にし、利益を株主に還元する株式会社があります。ですが、社会福祉法人経営の事業になると、地域の人命や健康、安全を守ることが事業の最大の目的になります。

利益を追う経営ではないので、経済的弱者にも命や健康を守るといった支援ができるのです。施設の運営の役割も、特別養護老人ホームのように社会福祉法人だけが運営できることが認められるようになります。

〇社会福祉法人の介護施設に就職や転職する方法〇

社会福祉法人の介護施設は、民間の方が働くことができます。社会福祉法人は、地域の人命や健康、安全を守ることが事業の最大の目的です。利益ではなく、社会公共で役に立つことが目的といった公益性が高いことが特徴です。そのため、社会福祉法人の施設で働けるのは「公務員」と思えますが、働く職員は一般の方、民間人の職員になります。

介護求人の就職や転職情報サイトなどに募集もありますので、ご覧になり参考にするといいかもしれません。

社会福祉法人の施設は特に、利益や営利目的ではないので、弱者の気持ちに寄り添いしっかりと理解し、適切な介護サービスの提供することが重要になります。

〇資格は必要?〇

社会福祉法人の介護施設で働くには、上の項で説明したように「公務員になる」といった特別な資格は必要ありません。お仕事によっては「未経験者OK」「経験不問」の求人もあります。介護の職種は多くの様々なものがあり、資格が必要な職種もあります。

 

◎社会福祉法人の介護施設で働くメリット4つ◎

社会福祉法人の介護施設で働くメリットは下記の4つあるようです。

①収入や、福利厚生など待遇面で優れている

社会福祉法人の介護事業はほかの、法人の介護事業よりも最も平均給料が高くなります。下記は、1位の社会福祉法人と2位の医療法人の平均給料です。

・社会福祉法人・・・平均給料約1万円 ・医療法人・・・平均給料約4万円

1カ月で2万円差があり、年間約20万円の差になります。(平成30年度厚生労働省 介護事業者処遇状況調査より)

公的になる社会福祉法人が、運営している介護事業所では、福利厚生もしっかりとしています。また、試験資格のための特別な手当や、資格取得のサポート体制も整っているところが多いようです。それは、社会に貢献する、質の高いサービス提供ができる優秀な人材を育成したいと施設で考えているからです。

②運営の基盤ができており安定している

地域の人命や健康、安全を守る目的のもとに国から許可が下り、運営してきた歴史があるので、団体の多くは運営母体に安定した基盤があります。職場が潰れてなくなるといった可能性は極めて低いので長く務めることができるようです。

③特定の職種でスキルアップができる

経営の歴史も長く、勤続年数も長いベテランが多いことも特徴の一つです。ベテランの方と一緒にお仕事をすることで、スキルの取得や、知識を吸収するといったこともできます。

社会福祉法人でしか運営できかない特別養護老人ホームや、デイサービス、ショートステイ、グループホームなど一つの社会福祉法人で様々な経営をしているところも多いです。運営している施設間で異動を行っている法人なら、転職をしなくても様々な介護のお仕事の経験ができスキルアップに繋がります。

④遠方へ転勤の可能性が低い

社会福祉法人は地域密着の運営をしているところが多いので、遠方の転勤の可能性は少ないようです。

特別な資格の必要がなく就職・転職がしやすい、働く職員の待遇もいい社会福祉法人の介護事業。利益重視の経営ではなく、経済的弱者にも手を伸ばし、命や健康を守るといった支援をしています。社会福祉法人の介護事業はご利用者にも、そこで働く職員にも優しい場所のようです。

社会福祉法人の介護事業に就職や転職をお考えでしたら、福島介護求人・転職ナビが徹底的にサポートいたします。ぜひご連絡ください。