移動介護従事者(ガイドヘルパー)とは
2020.10.12掲載
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業界用語

ガイドヘルパーとは?

ガイドヘルパーとは移動介護従業者のことで、全身性障害を持つ方、視覚障害を持つ方、知的障害を持つ方など一人で外出するのが困難な方について必要なサポートや介助を行う人のことです。通称ガイドヘルパーとも呼ばれています。
以前は都道府県で実施される移動介護従業者(ガイドヘルパー)養成研修の修了が外出介護サービスを行うための要件となっていて、全身性課程・視覚課程・知的課程の研修いずれか適切なものを受講する必要がありました。しかし、2006年10月に外出介護サービスが市町村の実施する地域生活支援事業になり、サービス従事者の要件も各市町村で判断されることになりました。
また、現在は視覚障害者のサポートは同行援護従業者に、知的障害者・精神障害者のサポートは行動援護従業者に移行されてきています。

移動介護の提供するサービス

障害を持つ人が外出する際に必要な支援・サポートを行うのが移動介護従事者(ガイドヘルパー)の仕事です。全身性障害を持つ方、視覚障害を持つ方、知的障害を持つ方など、利用者の障害の特性によって提供するサービス内容が異なってきます。

ガイドヘルパーの役割

ガイドヘルパーは日常生活に密接な「移動」を手助けする重要な役割を担っています。利用者にとっての「移動」は、仕事や学校に通ったり、銀行や役所に手続きに出かけたりといった必要最低限のことを行うためだけではなく、その人らしいライフスタイルを実現するためにも必要となります。

不便なく移動できる人にとっては、おいしいご飯を食べに出かけたり、気分転換したいときに気軽に街に散歩に出かけたりすることができますが、移動自体に困難を抱える人にとってはすぐには実現できなかったり、周囲に迷惑をかけてしまうことを躊躇して、あきらめてしまうことすらあるのです。

ガイドヘルパーは移動をサポートすることで、利用者が「やりたい」と思ったことを実現するお手伝いをしています。そして、障害のある方たちの社会参加や自立した生活を実現することにつなげています。

ガイドヘルパーはどんな場所で働くの?

通勤や通学、食材の買い物など目的が明確にあるような依頼は、短時間で済んでしまいます。同じ時間に何人もの利用者に対応することはできませんが、時間がずれていれば対応をすることができます。

そのためスケジュールをうまく組み合わせて、1日に何人もの依頼に対応することもあるでしょう。また、勤務先が複数の施設を運営しているような場合は、ガイドヘルパーの依頼がない時間は、他の施設の業務に入るなど柔軟に仕事をすることもあるでしょう。

視覚障害の方の外出に比べ、全身性障害の方の依頼では食事や排泄といった生活動作の介護が必要なこともあり、時間が長くなることがあります。また、土日祝日などの余暇活動では長時間の依頼もあります。