「特養で働きたいけど、どんな仕事をするの?」そんな風に考えている方もいるでしょう。
今回は特養の仕事や働き方について紹介しますね。

特養(特別養護老人ホーム)とは?
特養とは介護保険制度の「老人福祉施設」と位置付けられており、要介護度が3級以上の方が入居条件となっております。
終身入所が前提となっている施設です。
ただし要介護が1~2でも認知症の進行や、要介護が3以上で特定疾病の診断を受けている40歳~64歳の方も要件を満たせば入居対象です。
特養の入所は、要介護度や家庭の状況といった本人を取り巻く状況などの総合的に判断し、点数の高い順に入居が決定するという仕組みです。
特養の仕事内容は?
■身体介護
食事介助
食事介助の仕事内容は、入居者が安全に食事ができるように声掛けや介助を行うことです。
要介護度が高い方の中には、飲食の際にむせてしまう、窒息の恐れがあるといった方もいるので、一人一人に合わせた食事介助をしていきます。
また入居者の状態に応じて「きざみ食」や「ミキサー食」などの食事を、厨房と連携して提供するのも仕事です。
入浴介助
入居介助では、入居者の身体機能や体調に合わせつつ、安全に入浴できるように見守り介助をします。
入居者の状態によっては、機械浴で介助を行うこともあります。
排泄介助
入居者のトイレへの誘導や支援、おむつの交換や陰部洗浄や清拭などの排泄介助をします。
また入居者の身体状況をはじめとした要因で自力でトイレに行くことが難しい方の場合は、おむつ交換をします。
尿や便の状態を確認し、入居者の健康状態を確認します。
排泄介助は、入居者の自尊心を配慮することです。おむつを交換する際は、居室のドアやカーテンを閉め、後で喚起を行うという配慮をすると良いです。
衛生面に気を遣う介助をすることも大切です。
更衣介助
特養の入居者の中には、認知症や体の不自由により更衣介助が必要な方もいます。
更衣介助は私生活を配慮しつつ、できる部分は入居者自身が行うようにします。
移乗介助
特養では、入居者の移乗介助を行うことも多いです。
要介護3以上の方が中心で入居している特養では、ベッドと車いすでの移乗をする回数が多いです。
生活援助
生活援助は食事の調理、洗濯や掃除など、買い物の手伝いなど入居者の身体にふれない介護のことです。
全ての手助けはせず、一人ひとりの状態に合わせたケアをすることが大切です。
できることは自分でやってもらうなど、身体機能の維持を心がけつつ支援を行います。
特養ではたらくメリットについて
介護技術が身に付きやすい
特養で働きつつ介護に関する知識・技量を身に付ければ、介護職として着実に技能向上できます。
特養は要介護3以上の高齢者が対象の施設です。介護度が高い入居者に対する身体介護に取り組むことが多いので、どんな介護現場に行っても通用する介護技量を手に入れられます。
入居者とじっくりと関係を築くことができる
特養の入居者は、基本的に長い期間の利用が前提です。
日中のみならず夜間の支援を行うので、介護を行う上で入居者の些細な変化に気づきやすいです。
また特養では看取りを行う場合もあります。利用者本人や家族、ケアマネジャーなどと相談しつつ支援できる部分は、特養のメリットとも言えます。
特養で働くのがおすすめな方について
特養は利用者が暮らす場所であるため、24時間365日体制でケアを提供します。
介護職員は日勤のみならず夜勤をする必要があり、不規則な生活に伴う身体的な負担を感じる可能性があります。
特養では利用者の看取りに対応することもあります。
長期間関わって来た利用者との別れは精神的な負担を感じます。そのため即座に気持ちを切り替えて業務をこなす精神力が必要です。




