介護職は、人手不足、仕事が大変ですぐに辞める、そのため離職率が高いというマイナスイメージが持たれがちです。
実際のところ、介護職の離職率は職種や環境次第によって高くなることがあります。
今回は介護職の離職率について紹介します。
●介護職員がやめる4つの理由●
1.職場の人間関係
介護職に多い辞める原因の一つが、人間関係によるものです。介護職は一人で仕事を進めることができず、職員同士の連携が求められます。介護職員との意見が合わないと、人間関係が悪くなる恐れがあります。
また介護の仕事は利用者との会話も大切です。利用者と良い関係を築くことができなければ、業務に支障が出る可能性があります。
利用者との関係が悪化したことが原因で離職するのも、人を相手にする介護業界の特徴です。
2.給与の少なさと、待遇の悪さ
介護職は「仕事がきつい割には給与が少ない」という想像を抱く方もいるでしょう。
実際、介護職は他の職種と比較すると給与が少ないのは確かです。しかしそうなる理由は介護職ならではの特徴が原因となっています。
その理由は介護職は資格を持たない人や未経験で入職し、低い給与から始める方が多いため、介護職全体の給与や待遇を平均すると低くなるという事情も関係しております。
ただ、介護職は他の職種と比較すると給与や待遇面が良くないのは確かで、給与や待遇面が原因で仕事を辞める方もいます。
3.職場環境が不規則である
介護職は勤務体制が不規則なことが多い仕事で、早出や夜勤、日勤などのシフト制をこなすのは仕方がないことです。
介護の仕事は続けたいものの、不規則勤務は辛いという方は、日勤帯のみのサービスを提供する訪問系の事業所や通所系の事業所に転職する手段もあります。
自分の生活スタイルに合いそうな職場を見つけるのも一つの手です。
4.結婚や出産などの生活スタイルが変化する
結婚をきっかけに仕事を辞める、出産や育児で仕事が出来なくなるなど、生活スタイルの変化が理由による退職もあります。
また自分の家族の介護をきっかけに辞める方もいます。男性も育児をする時代では男女共に仕事を辞める理由になります。
転職をする際は仕事と育児を両立できるように、産休や育休制度が整った職場を探すのが良いでしょう。
●離職率の高い職場4つの特徴について●
1.給与が他の施設と比較しても高い
給与が同形態の施設と比較しても給料がとても高い場合は、離職率が高く人手が不足しているため、給与を高く設定している可能性があります。
夜勤なしでも大丈夫と書いてあるのに、近くの夜勤ありの求人と同じくらいの給料、という場合は給与が高くないと人が集まらない施設の可能性があります。
給与が高い求人は魅力的ですが、冷静に考えるのも大切です。
2.職場を見学した際に、職員の表情は明るいか
もし面接の際に職場の見学ができる場合は、職員たちの表情も確認してきましょう。
職員たちに覇気がなく、見学者に対し挨拶や声掛けがない施設は、働きにくい職場の可能性があります。
例えば、仕事量が多すぎて職員が疲弊しきっていたり、人間関係が悪い職場では職員の表情も暗くなります。
職場の見学で職員の様子を見ておくことも、採用後にうまく職場でやっていけるかを想像することができます。
3.施設の清潔感やにおいが気にならないか
施設の清潔感や、においが気にならないかも重要な判断基準です。
施設が清潔になっておらず、汚物の処理がちゃんとできていない場合は感染症対策ができていないような、いつ問題が発生してもおかしくない職場の可能性があります。汚物のにおいがする場合は人手が足りずに適切な処理をする余裕がない、もしくは職場全体の衛生管理がなっていないことが伺えます。
4.面接時間が短すぎる
あまりにも短い面接で、「採用だから明日から来てくださいね」と急に言われるような施設は、離職率が高く人手不足に困っており、職員をすぐ増やしたい職場である可能性が高いです。
ただし、短い時間の面接でも納得できる内容の場合は、即日働き始める事例もありますので、面接で施設側が適性を判断しているのかを確認しましょう。